<一口メモ>

  曲名等の読み方はこちら → (マケドニア語) (セルビア語)

♪ : コーラス以外の部分の要約/抜粋
♪♪ : コーラス部分(一部の場合もあり)


  ▽ A ▽  

 Ajde, Dali Znaeš Pametiš Milice  「ねえ、覚えてるかい? ミリツァ」
(dali : 〜? znaeš : 知っている pametiš : 覚えている Milica : 女性の名)
幼い頃の、淡い恋の思い出の歌。
  ♪”ねえ、君は覚えてるかい? ミリツァ
       僕たちが子供だった頃のことを。
          お互いのことが大好きだった、あの頃のことを。”

 Ajde Oro Da Faneme  「さあ、手を取り合って踊ろう」
(oro : 踊り  faneme : つかむ)
結婚式に集まった人々に向かって、さあ手を取り合って踊ろう、という歌。
  ♪”さあ、手を取り合って踊ろう。マケドニアの踊りを。
       ズルラの音が響き渡り、タパンが打ち鳴らされ始める。
    さあ、結婚式に来てくれたみんな、今すぐ踊り始めよう。
       花嫁も誘われて輪に入り、楽しい踊りが幕を開ける。”
  ♪♪”さあ、踊っておくれ、マケドニアの人々よ。我がマケドニアの踊りを。”

 Ako Me Sretneš  「もし私に出会ったなら」
(ako : もし〜なら  me : 私に  sretneš : (あなたが)出会う)
失った愛を求め続ける心の痛みを、切々と歌った歌。
  ♪”私にとって、お前こそが全てだった。
       お前に捧げた愛のために、私の心は痛み続ける。
    時は過ぎ去り、年月は流れゆく。
       私の心に、私の魂に、消えない傷を残して。”
  ♪♪”いつかどこかで出会ったなら、ほんの少し時間をおくれ。
         そして教えておくれ。
         私がどれほどお前を愛したか、覚えているかどうかを。
      手を差し伸べておくれ。せめて何か言っておくれ。
         そうして、君の声を聞かせておくれ。”

  ▽ B ▽  

 Biser Balkanski  「バルカンの真珠」(=マケドニアのこと)
(biser : 真珠 Balkanski : バルカンの)
Vardar(マケドニア)」、「Pirin(ブルガリア)」、「Egej(ska Makedonija)(ギリシャ)」の三つに分割されてしまったマケドニア()の現状を嘆き、統一を願う歌。
  ♪”ただ涙だけが流れ落ちる。私を許しておくれ。
       祖国の山々をこんなにも傷つけてしまったことを。
       長い戦いの年月の末に三つに引き裂かれ、私達の心は泣いている。
    マケドニアの人々よ、さぁ、歌い始めよう。マケドニアの踊りを踊ろう。
       愛する祖国に私は願う。マケドニアよ永遠なれと。”
  ♪♪”あぁ、マケドニアよ。お前こそがバルカンの真珠。
        清らかなヴァルダルの水でピリンやエーゲと一つになろう。”

 Bitola Me Vika  「Bitola が私を呼んでいる」
(me : 私を vika : 呼ぶ)
遠く離れたふるさとの町 Bitola への想いを歌った歌。
  ♪”ビトラが私を呼んでいる。
       アカシアと菩提樹に抱かれた地へと。
    ペリステルの山並が私を待っている。
       どんなに月日が移ろおうとも。”
  ♪♪”ビトラ、ビトラ、わがふるさと。
        私が帰る日を待っていておくれ。
        その日が来たら、永遠にお前のもとを離れはしない。”

 Bitola Moj Roden Kraj  「Bitola、わがふるさと」
(moj : 私の  roden kraj : 生まれた所、故郷)
ふるさとの町 Bitola への想いを歌った歌。
  ♪”ビトラ、わがふるさと。私が生まれた、いとおしい町よ。
    沢山の街や村を訪れたけれど、
       お前程いとしく思える場所は、どこにも在りはしなかった。
    ふるさとよ、いったい誰にできるだろう?
       涙を流すことなく、お前に別れを告げることが。”
  ♪♪”ビトラ、わがふるさと。お前を愛し、お前のために歌を歌おう。
        ビトラ、わがふるさと。心の底からお前を愛しているよ。”

  ▽ D ▽  

 Dojrana Moma Ubava  「美しき少女 Dojrana」
(Dojrana : 女性の名 moma : 娘 ubava : 美しい)
マケドニア南東部(ギリシャとの国境)にある Dojran 湖と、美少女 Dojrana にまつわる伝説を題材にした歌と思われる。
(独り言:誰か、歌詞聞き取ってくれへんかなぁ〜。)

 Dosta, Dosta Lično Le Stojne  「もう充分だよ、美しい Stojne」
(dosta : かなり、充分に lično : 美しい、魅力的な Stojne : 女性の名)
  ♪”もう充分だよ、美しい Stojne、
       召使いの様に振舞うのは、もうお止め。
       さあ、僕と一緒に逃げ出そう。
    そんなこと出来ないわ、あなた、
       私は何一つ、持ってはいないのよ。
       私はみなしごとして、育てられんですもの。
    僕は君に何一つ、望んではいないよ、Stojne。
       ただ、心から僕を愛してくれればいい。
       僕は死ぬまで、君を愛し抜くよ。”

  ▽ E ▽  

 Eleno Ќerko  「エレナよ、娘よ」
(Eleno : Elena(女性の名)への呼びかけ。 Ќerko : 娘。(呼びかけ))
  ♪”Elena、私のひとり娘。何を考え込んでいるの?
    何を手紙に書いているの? その手紙を、誰に送るの?
    Edrene の街に居る、私の恋人のもとに送るのよ。
    私に上着を買ってちょうだい。
    それから帽子を一つ、300グロシャの帽子を。”
   (グロシャ : トルコの古いお金の単位。)

  ▽ K ▽  

 Kruševo Aber Pristigna  「ああ、Kruševo (の蜂起のとき)がやって来た」
(pristigna : 来る、到着する。)
反乱義勇軍に自ら志願した、勇ましくも健気な少女のことを歌った歌。
  ♪”ああ、Kruševo (の蜂起のとき)がやって来た。
    けれど、Stojan には息子が無かった。
    すると、一人娘の Todorka が言った。
    お父さん、Berdanka の銃と Frengija の剣を私に買ってちょうだい。
    私が Komita となって、あの栄光の Smilevo へ行くわ。
    そして三年後、Todorka がどうなったか、誰も知るものは無かった。”
    (Stojan : 男性の名。  Todorka : 女性の名。)

  ▽ L ▽  

 Lična Valandovčanka  「麗しの Valandovo 娘」
(lična : 美しい、魅力的な  Valandovčanka : Valandovo の娘)
Valandovo の娘の美しさを歌った歌。
  ♪♪”Dojran 湖の様に澄んだ瞳、
        カリンカの実の様に赤い唇、
           あぁ麗しの Valandovo 娘。”

 Lipe Cvatu  「菩提樹の花が咲いている」
(lipe : 菩提樹 cvatu : (花が)咲く)
マケドニアのロック・グループが民族音楽オーケストラと共演してヒットした曲。
原曲は、菩提樹の花に寄せて、去っていった恋人を想う男性のことを歌った歌付き。

  ▽ M ▽  

 Makedonsko Devojče  「マケドニアの乙女」
(Makedonsko : マケドニアの devojče : 少女)
マケドニアの乙女の素晴らしさを、これでもかと誉め讃える歌。
  ♪”マケドニアの乙女よ、お前は華やかな花束の様〜
       お前の瞳より美しい星なんて無い〜
    絹の様な髪は、samovila より美しい〜
       歌を歌えば、ナイチンゲールより素晴らしい〜”
  ♪♪”この広い世界には居るものだろうか?
         マケドニアの乙女より美しい乙女が。
      いいや、居はしない。そして、これからも生まれることは無いだろう。
         マケドニアの乙女より美しい乙女は。”

  ▽ N ▽  

 Nabližuva Proletta  「春が近付くと」
(nabližuva : 近づく  proletta : 春)
去ってしまった恋人を思い続ける心の痛みを、綿々と歌った歌。
  ♪”僕にはまだ信じられない。
       僕以外の誰かの腕が、君を抱くことになるなんて。
    僕の思いを置き去りにして、過ぎ去っていく日々。
       僕の夢はついえ去り、悲しみだけが連綿と続く。”
  ♪♪”春が近付くと、心が飛んでいってしまいそうだ。
        あの頃の様に、ふたりの家の戸口で
        僕を出迎え微笑んでくれる君がいる、そんな世界へ。”

 NAMA Lesnoto Medley
NAMA orchestra が演奏してヒットした、以下の4曲メドレー。
Oj Ti, Pile
Žalna Majka
Bitola Moj Roden Kraj
Makedonsko Devojče


  ▽ O ▽  

 Oj Ti, Pile  「おお、小鳥よ」
(oj : (呼びかけの言葉)  ti : お前  pile : 小鳥)
オスマントルコ帝国に対する反乱の中で命を落としたマケドニアの英雄 Pitu Guli のことを歌った歌。
  ♪”おお、小鳥よ、ナイチンゲールよ。
       私の為に歌っておくれ。悲しい歌を。
    遥かヴァルダル川のかなたまで聞こえる様に。
       そこに、輝かしき英雄ピトゥ・グリが居るから。”

  ▽ S ▽  

 Siromav, Siromav  「あわれな奴、不運な奴」
(siromav : poor man)
  ♪”母さん、何だって僕を、こんな不運な星の下に産んだんだい?
       シャツがあっても、靴はない、ああ、あわれな奴。
       ベッドがあっても、奥さんはいない、ああ、あわれな奴。
       豆があっても、ご馳走はない、ああ、あわれな奴。”
  ♪♪”あわれな奴だよ、みじめな奴だよ、懐はすっからかん。”
”財布があっても、お金はない”、”家があっても、奥さんはいない”、”ベッドがあっても、布団はない”などのバージョンもある模様。

  ▽ T ▽  

 Tatkovino Jugoslavijo  「(父なる)祖国よ、ユーゴスラヴィヤよ」
(tatkovina : fatherland (tatko : 父)  〜o : 呼びかけの形)
旧ユーゴスラヴィアから海外への出稼ぎ労働者や移住者たちの、郷愁の歌。
  ♪”空のかなたのお前のもとへ、飛んで行きたくなる。
       おお、我がふるさとよ。お前のことが頭をよぎるといつも。”
  ♪♪”父なる祖国ユーゴスラヴィアよ、おお、限りなく美しい国よ。”